皮膚科は、看護師にとって人気の高い診療科で、特にクリニックで働くことを考える看護師には人気です。看護師が皮膚科で働くメリットの一つは、命にかかわる病気の患者が少ないことです。同じクリニックの別の診療科、例えば内科に勤務する場合は、症状が重くなってから来院する患者や、院内で倒れてしまう患者も少なからずいます。そうなると、看護師の対応がカギを握り、仕事のストレスが増すケースが多くなります。

一方、皮膚科では命にかかわるような症状の患者はまれです。そのため、落ち着いて仕事ができ、医師や患者と良い関係を保ちながら業務を行うことができます。また、皮膚科では身近で役立つ知識や技術を習得できる点も、看護師にとってメリットです。患者によくみられる症状が自分や家族に見られた場合、適切に対処できるようになるので私生活でも利点があります。さらに、自身に皮膚トラブルが生じた場合に、すぐに自院で診てもらえることもメリットと言えるでしょう。

看護師が皮膚科で働く場合、注意点もあります。その一つは、今まで積んできたキャリアを活用できる機会が減ることです。例えば、入院施設がある病院などで褥瘡の知識を身につけている看護師であっても、皮膚科治療では病院で培ってきたものとは違う分野の知識や技術が必要となります。そのため、治療に使う機器や使用する薬剤などを新たに覚える必要があるかもしれません。また、皮膚科のクリニックは時期によって繁忙期があり、来院する患者数によっては残業が発生することがあるでしょう。